ライブ配信でやっちまった失敗ー映像レイテンシー

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何度もライブ配信の現場を回っていると、時として予想しなかった事故に遭遇することもあります。
同じ失敗を繰り返さないためにも、ここで今まで体験した失敗について書いてみようと思います。

映像と音声が合わない

映像と音声のクオリティを上げようとすると、映像はカメラ、マイクはオーディオインターフェイスを通した音声と、それぞれ独立したガジェットで操作することになります。このとき、最終的には映像と音声どちらもPCで処理され、エンコードされて配信されるのですが、映像と音声はファイルサイズに大きな差があるので、転送速度にも差が出てしまいます。往々にして映像ファイルのほうが大きいですから、その分処理にも時間がかかります。
なので、なんの対策も打たずにそのまま配信してしまうと、音声のほうが映像より早く配信されてしまうのです。

話をしている人の口と音があってないとか、ドラムのスティックが打面から離れているのに音だけ出るとか、こういった現象が発生するのです。特に音楽の場合は0.1秒の差でもはや気持ち悪い画になってしまいます。
スポーツなどの、タイミングがシビアなコンテンツにも同じことが言えるでしょう。

解決方法は、「映像の処理速度に合わせて音声の発生タイミングを遅らせる」ことです。
例えば映像がリアルタイムより0.4秒程度遅く配信されているとしたら、音声を0.4秒遅く配信されるように設定するのです。

しかしこれが口では簡単に言えるもののやってみると難しい。
カメラ、ケーブル、PC、その他の接続機器やネットワークの回線速度に至るまで、そのときの環境によってこの映像と音声の遅れの差が違うからです。私達の環境では映像が音声より0.2秒くらい遅れて配信されることが今までの経験上わかっているので、だいたい設定で合わせることができますが、同じ設定を皆様に共有することはできません。

毎回毎回細かいレイテンシ設定を行うのが面倒な場合や、そもそもレイテンシを見分けられる経験が少ない人は、最初から高い処理能力を持つPCを使うことをオススメします。
ノートPCを使用する際は、CPUとGPUが物理的に分かれている機種を使用すると遅延の差を小さくすることができます。ただし、これもケースバイケースで、解決策のひとつに過ぎません。

回線速度に問題がなく、高スペックPCを使用していてもレイテンシが気になる場合は、ケーブルに問題がある可能性もあります。カメラそのものに原因があるケースもあります。

ご自身で使用している機材の特性を理解して、あとは数撃ちゃ当たるの論理で解決させましょう。
そしてリハーサルは入念に!

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