ライブ配信時の音声クオリティを底上げするTips5選

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音楽のライブ配信や、イベントで様々な入力ソースがある配信では音声の管理がとても重要になってきます。今回は「多チャンネル入力の際の音通堂のライブ配信のやりかた」について少し説明した後、気を配ると配信のクオリティが上がるポイントを共有したいと思います。

多チャンネル入力の際の音通堂の音声管理のやり方

基本的にライブ配信をする際、僕たちはオーディオインターフェイスの他にミキサーを別で用意して運用しています。
マイクやカラオケ、BGM等の様々な入力ソースをまずはミキサーに集約させ、そのままミキサー内でバランスを取り、ミキサーのステレオアウトからオーディオインターフェイスに入力させています。
多チャンネル入力に対応したオーディオインターフェイスがあれば別にミキサーを用意しなくても技術的にはOKです。
しかしこれには問題があって、現場入りしてみたらチャンネルが足りない問題、オーディオインターフェイスのミキサー画面をPCで操作するのがダルすぎる問題、音声トラブルがあった際に原因特定が難しい問題、トラブルがあった時に他の問題のない音声も切らなきゃいけない問題等、デメリットが多すぎます。

多い時は16チャンネルくらいを入力しますが、これを管理できるオーディオインターフェイスは少ないですし、ミキサーを用意したほうが値段的にも機能的にもおすすめです。

ライブ配信時の音声クオリティを底上げするTipsその①:基本的に単一指向性ダイナミックマイクを使うべし

セミナーの話者、ライブのボーカル、司会、対談のゲストなど、話をするひと、歌う人はすべてダイナミックマイクを使いましょう。
ライブ配信でよく見かける「コンデンサーマイク」は、狭い部屋で話をする人(歌う人)が1名のとき以外はあまり役に立ちません(ちなみにこのようなシチュエーションでも僕たちはダイナミックマイク
を選択しますが笑)。演劇やホールライブ等の配信ではコンデンサーマイクを使うこともありますが、これは会場全体に響く音を配信するのが目的の場合のみです。よくホテルやイベント会場の演台の上にコンデンサーマイクがあったりしますが、ダイナミックマイクに交換しましょう。
理由は、「ハウリング防止」と「ミックスのしやすさ」です。演出によってはピンマイクをつけたいこともあるでしょうが、なるべくハンドマイクを持っていただき、口元にマイクを近づけて話すようにしてもらいましょう。例え相手が有名人や偉い人でも頭を下げてお願いしましょう。

ライブ配信時の音声クオリティを底上げするTipsその②:OBSでレイテンシ調整をすべし

OBSと書きましたが他の配信ソフトでも構いません。視聴者がストレスなくライブ配信を楽しめるように、映像と音をリンクさせてあげる必要があります。
レイテンシって何?という方は過去の記事で説明していますので是非そちらをご参照ください。
OBSでは簡単に音声のレイテンシを調整できます。
これは配信環境、特に通信速度とCPU処理速度に依存しますので一概には言えませんが、僕たち音通堂で一番使用する値は「音声を映像より200msec遅らせて配信する」です。僕らの場合はこの値の前後50msecくらいで調整することが多いです。特に楽器演奏のライブ配信のように、映像と音声がリンクしていることがとても重要な配信をする際は気をつけるべきかと思います。

ライブ配信時の音声クオリティを底上げするTipsその③:リミッターをかけるべし

リミッターは「任意の音量以上の音声信号を強制的にカットするエフェクター」です。OBSには標準で付属していますし、ミキサーについている場合、オーディオインターフェイスに
ついている場合もあります。とっさのピークを避け、視聴者にいきなり大きな音声を届けないという理由もありますが、機材保護の理由もあります。ちなみにOBSでリミッターをかける場合のリリースタイムは100msecくらいがいいと思います。

ライブ配信時の音声クオリティを底上げするTipsその④:配信するPCからの音声はすべてカットすべし

WindowsやMacからの通知音が配信されちゃう問題はよくあるミスですので事前にすべて切っておきます。
さらに、配信の中で音声つきのビデオを再生したい場合やBGMを流したい場合も、配信しているPCとは別のデバイスを用意し、音声はミキサーへ、映像はスイッチャーへ送ってあげて運用するのがおすすめです。機材はちょっと増えてしまいますが、これが安全確実です。

ライブ配信時の音声クオリティを底上げするTipsその⑤:不要な音(帯域)を事前にカットし、配信全体の音量を均一にすべし

これはミキサーのほうで行うことが多いですが、トーク用マイクや歌用マイクは人間の耳では聞こえない(聞こえる必要のない)超低音や超高音を拾っています。
これらがデジタルデータに変換される時にボリュームの総量を食ってしまうので、メーターは赤に触れているのに実際あまり大きな音に聞こえない、といった現象が起こります。
専門用語では「ヘッドルームの確保」と言ったりしますが、低音は100Hzから下、高音は16KHzより上はバッサリ切ってしまって問題ありません。特に低音は非常にリソースを食いますので、ミキサーでカットしておきましょう。

ライブ配信時の音声クオリティを底上げするTipsということで紹介させて頂きました。
他にも沢山書きたいことはありますが、それはまたの機会にしたいと思います。
皆様の配信ライフの助けになれば幸いです!

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