オンラインでライブ配信するとき、一般的にはあまり重視されませんが、とても大事な音響の話です。
イベントやコンサートを客として見に行ったとき、音響がイマイチで音が割れたりノイズがうるさかったという経験をしたことはありますか?例えば運動会やお祭りなど、地域のイベントでは音響の専門スタッフが機器の操作を行うことはあまり多くありませんから、色々なトラブルが発生すると思います。
しかし、それが実際にそこで行われているのであれば、音響に関してなにか問題があったとき、その場にいる全員がノイズや音割れに気づくはずです。もし音響スタッフがいればすぐに異変やトラブルに気づくでしょうから、すぐに解決しようとしてくれるでしょう。
実は、これがオンライン配信の場合になると話が変わってくるのです。
有観客ライブとオンラインライブの音の違い
なぜかというと、配信現場で流れている音声と、インターネットに乗ってリスナーの耳に届く音声には違いがあるからです。
例えばリアルな現場ではなんの問題もないのに配信を見ている方は映像と音声がチグハグになっているとか、配信を見ている人の音声だけすごく割れているとか、その場にいるスタッフには体感できない問題が実は発生している、といった問題があります。
さきほど言ったように、これが音割れやノイズであれば音響機器のメーターやモニタリング用のヘッドホンでかすかに確認できたりしますし、リスナーからのコメントで気づいて修正することもできるでしょう。
部屋鳴りとは・・・
これよりもさらに高レベルで問題なのが「部屋鳴り」という概念です。
特に音楽ライブ配信で起こることなのですが、楽器の音をマイクで拾うとき、マイクは楽器から出る音と同時に部屋の壁に反射した音(残響音)も拾います。狭い部屋で収録しているのか、それとも広い部屋できれいな残響が鳴っているのか。こういったことは音楽に想像以上の多大な影響を与えます。
そしてこれは現場にいるスタッフには非常にわかりずらいのです。何故なら楽器から出る大きな音のほうが残響音より目立つので、残響音に注目してそれをコントロールするのに専門的な技術が必要だからです。
部屋鳴りに違和感があってもリスナーは「部屋鳴りに問題がある!」と指摘してくれません。「こんなものなのか」と、家のスピーカーから聞こえてくる音色を当たり前のように受け入れてしまいます。なので、本当は広い空間を演出した楽曲や表現をしたいのに、リスナーには狭い世界観で伝わってしまったりします。
空間をコントロールするエフェクト
こんなとき、プロの音響スタッフであれば「リバーブ」というエフェクトを入力された音声にかけて、擬似的に空間をコントロールすることが可能です。このリバーブというエフェクトは未経験者には絶対に扱えない、とても操作が複雑なプラグインなのです。
このリバーブひとつでライブ配信におけるクオリティは格段に上がります。勿論音通堂のライブ配信では、例え一番リーズナブルなプランであってもちゃんとリバーブを用意します。特に注文がなければスタッフが最も快適にリスニングできる丁度いいかかり具合でエフェクト処理をします。
リスナーや現場にいる人は、リバーブの概念がなければもしかしたらそれが使われていることにすら気づかないかもしれません。しかしクオリティに大きく左右することは前に述べたとおりです。
ライブ配信代行、オンライン配信代行は音通堂にお任せください。